八丈島への旅② ~海上の夜明け~

 (『八丈島への旅① 旅する理由~島へ』より続き)

 午前4時ごろ、船の揺れで目が覚めました。波の音とエンジン音は相変わらず続いていましたが、周りを見ると、たくさんの人がぐっすりと眠っていて、部屋の灯りは消されています。

 「この時間なら日の出が見られるかもしれない」と思い、寝ている人を起こさないよう注意して、甲板まで移動しました。海上に昇る朝日など、関東の内陸で暮らしているとなかなか見られるものではありません。
 甲板に上がると、既に何人かの人が来ていて、水平線の彼方に目をやっていました。空は徐々に明るさを帯びてきているところで、雲はそれほど多くありません。風も幾分穏やかになっていて、清々しい朝です。

 やがて水平線に、太陽が姿を現しました。さっきまでは薄暗かった空が、みるみるうちに鮮やかなオレンジ色に染まっていきます。甲板でその様子を見つめる人たちの顔もオレンジ色です。日の昇るスピードは想像していたよりも速く、昇り続ける太陽は海、空の色を様々に変化させていきます。
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 飛行機で八丈島まで行けば、今はわずか50分で着けるといいます。それに比べると、船での移動はスピードと快適さという点でどうしても劣っていると言えるでしょう。しかし、視界いっぱいに拡がる海の上に姿を現す、この神々しいまでの太陽を見ることができるというのは、船で移動したものの特権でしょう。
 一晩強い波に揺られながらもこの美しい夜明けの光景を見ることができたのは、旅のスタートとしては非常に運が良いことでした。

 (『八丈島への旅③ 海~「世界」の中の自分~島へ』へ続く)

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